ドライブ

 ややややや…。つかけん大関陥落の危機か。っと、1年以上無断で休場していてはそれどころではない。角界追放である。

 昨年は引っ越し&新築、そしておよそ20年近く乗っていたクルマを廃車。さらに今年5年ぶりの職場異動。とまあ押し寄せる波たちを乗り切るのに忙しい、とは言っておこう。ふは。

 引っ越しにともなうあれやこれやは去年のうちにほぼ済んだのだけど、唯一片付いていないのが古い家から運んだCDの束。何枚になるのかもはや定かではない(多分3000~4000枚)。これを収納するラックは買った。組み立てた。据え付けた。アンプも買い替えた。スピーカーもJBLにした。以上。そうなんだ。そこで終わっているのだ。納められるのを待つこと9カ月。もはやCD君たちは主人の根性の無さに落胆し、床に積み上げられたまま静かに眠るしかないのだろう。ホコリも静かに積もるのだろう。たはは。

 音楽を聴く気力がここ数年薄れてきている、とは何度も言ったが、実際相変わらず、というより引っ越してからますます右肩下がりなのだ。参ったな。今年手に入れたブツも少ない。次の通り。

・HALCALI 『音樂ノススメ』 2004
・Sally Seltmann 『Sally Seltmann』 2014
・Weezer 『Everything Will Be Alright In The End』 2014
・Bjork 『Vulnicura』 2015
・Sondre Lerche 『Please』 2014
・John Frusciante 『Enclosure』 2014
・椎名林檎 『逆輸入 ~港湾局~』 2014
・  〃   『日出処』 2014
・角松敏生 『The Moment』 2014
・Eric Johnson 『Europe Live』 2014
・Kina Grannis 『Elements』 2014
・Joe Barbieri 『Maison Maravilha(夢のような家で、君と)』 2009
・   〃    『Respiro(静かに、息をするように)』 2012


 一体つかけんはなにをしているのだ。

 はい、ドライブです。ぶーーん。

 いわゆるミニバンのひとつ、フォード・フリーダ(4WD)に別れを告げ、「Dセグメント」に分類されるクルマ、それもセダンでなくワゴン系に乗り換えたのが去年の11月。やたら見かけるベンツのCクラスとマツダのアテンザは除外し、アウディのA4、ワーゲンのパサート、BMWの3シリーズ、ボルボのV60/70、スバルのレヴォーグあたりでうろちょろした結果、外・内装のシンプルさ、漂う品の良さというか上質感、車体の剛性感、TSIエンジンとDSG(マニュアルギアのシフトチェンジをデュアル方式で「自動的」かつ「瞬間的」に行ってくれるミッション)の相性の良さと滑らかさ、エンジン排気量のダウンサイジングの成熟性とそれにともなう燃費の低さと加速感の両立、運転中の異様な静けさ、なにより運転していて感じる楽しさ…等々で、フォルクスワーゲンのパサート・ヴァリアントに決定した。色は濃紺。グレードはハイラインだ。

Passat01

 以来、時間を見つけてはハンドルを握り、あちこち走りまわってばかりいる。1.5トンの重さを軽々と運び、滑るように路面を走る快感ったらない。もはや自分の手足の延長になっている。スキーをやっているときに板がいつの間にか自分の足になっている感覚と似ている。今日も今日でちょっと近場に出かけてきた。高速道でなく、一般道で平均燃費19.0キロ/Lを記録して気分がいい。やっぱり車はガソリンだけでいい。電気はいらない。

Passat02_2


 ごめんよ、眠れるCDくんたち。

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当たり前数々

 先日、TVを眺めてたら、日本の東と西とでは同じことばでも意味が違うとか、指す対象物が異なっているとか、そんな番組が興味深かった。まあ忘れた頃にやってくる、過去何度も繰り返されたであろう企画なのは分かり切っているにもかかわらず、私は結局ハマってしまうのだった。その番組によれば、

・東日本では赤い「灯油を入れておくポリタンク」は、西日本では青色だということ
・東では茹でタマゴとマヨネーズをスクランブルしたものを挟む「たまごサンド」が、西では卵焼きを挟むこと
・関東で「きつね」といえば油揚げ、「たぬき」といえば天かすを乗せたうどんや蕎麦を指すのに対し、関西では「きつね」にも「たぬき」にも油揚げが乗りつつ、「きつね」=うどんであり、「たぬき」=蕎麦だということ

…云々。

 っと、そういえば大阪は吹田の町に私が1年間いたときに、へえー!違うもんだなあ、と思って覚えているものは、

・多分東では「チャーハン」と呼ぶものが現地の食堂で「焼き飯」と呼ばれていたこと
・すき焼きになぜか麩が入っていたこと
・静岡で「ぶたじる」という呼称を刷り込まれていた豚汁が「トンじる」だったこと(っても、ここ2、30年の間に静岡でも「トンじる」が市民権を得、「ぶたじる」は死語となった模様)

…あたりかな。

 ここでオマケ。子供のころに覚えてしまった次の二つの数え歌?は西日本では違うんじゃないか。というより、関東や北日本でも、いや、日本各地で違う気がする。もっと言うと、隣町ですら違うかも。自分のが当たり前だと思っていたけど、きっとそれは当たり前ではないんだね。

・どちらにしようかな、かみさまのいうとおり、あっかんべっかん、ちよんがんぺ!

・でぶでぶ、ひゃっかんでぶ、でんしゃにひかれて、ぺっちゃんこ、ぺっちゃんこはせんべい、せんべいはあまい、あまいはさとう、さとうはしろい、しろいはうさぎ、うさぎははねる、はねるはかえる、かえるはあおい、あおいはおばけ、おばけはきえる、きえるはでんき、でんきはひかる、ひかるはおやじのはげあたま!

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WATCH>LISTEN

 今年手に入れた音源(CD)は269枚。といいつつそのほとんどが5月までの上半期に集中している。6月以降に集めたのはわずか21枚。それと足並みを揃えるように、聴く時間も激減している。最近聴いたのってなんだっけ。クラムボンの『Lover Album 2』は心地よかったな。あとはチャットモンチーのベストとEmi Meyerの『Galaxy's Skirt』くらい。寒かった今年初めから暖かい初夏にかけて熱に浮かされてたかのように漁りまくったあの空気はどこにいってしまったのだろう。

 実は、今年最もハマったものは時計である。私が所持する腕時計は全部で40本程。その2/3位を今年だけで買い求めてしまった。まったくなんということだ。ここにきてようやくブレーキがかかった、というより飽きてきたのだけど、とにかくまるで鬼のように来る日も来る日も腕時計の画像を見てはニタニタしていた気がする。

 種類も一通り揃っているのではないか。ムーブメントなら自動巻、クオーツ、(電波)ソーラー。ケースならステンレス、チタン、合金、アセテート、アクリルにポリアミド。バンドに目を向ければステンレス、チタン、レザー、セラミック、ウレタン、ラバー、アセテート、ポリアミド、そしてナイロン。風防(ガラス)だとサファイヤ、ハードレックス(SEIKO)、クリスタル、アクリル。用途というか、タイプというか、そんな区分けもクラシカルからダイバーズまで多種多様だ。これに文字盤やバンドのカラーを加えると、そうだなあ、パープル以外は全色あるんじゃないか。まぁしかしよくぞ集めたものよ。おかげで毎日違う時計を腕に巻くことになった。っても、いくつかヘビーローテーションはあるのだけどね。

 どうしようこの40本。玄関やトイレにでも並べてみようか。天井から吊り下げてみようか。うーん、やっぱりきちんとしたウォッチケースに収納した方がいいんだろうなあ。あー面倒くせー。収集熱の冷めた今、百均で求めた透明なプラケースの中で無造作に並んだ連中は毎日私をじっと見ている。

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おなごの不思議

 しっかし、女性とはかくも不思議なものであることよ。事細かなあれやこれやをよく覚えている。

 例えば、様々な記念日をまず忘れない。誕生日とかウェディングとかは、まあ分かる。んが、初めて出会った日とかどこどこへ初めて出かけた日とか、その他のあれやこれやまでこちらが忘れている日付をしっかり覚えているのには驚愕する。

 さらにこちらの言った数々のセリフや行い、つまり一挙手一投足を折にふれては、あなたはわたしにこう言っただの、わたしにこう振る舞っただの、こちらが全然覚えていないことを持ち出してくる。まあ、これは私だけなのかもしれないが、自分が言ったり行ったりしたことは、そのときのみの真実でしかない。

 だから、

あなたはあのときあの場でわたしにこう言ってくれたのに。とか、
あなたはあのときあの場でわたしにこうしてくれたのに。

…とか言われても、へえ、そうだったかな。まあそのときはそう思ったんだろね。そうしたかったんだろね。だからそれはきっと嘘ではないよ。俺はその場その場で正直なだけなんだ。…としか返しようがない。

 これは特定の女性だけの表れではない。何人ものおなごが見せた共通のものである。

 まあ、女心が分からない、鈍感である、ことぐらいの自覚は持っている私であるが、それにしても、私にとって女性とは不思議な存在である。

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伝えない

 ものごとには、伝えることと伝えないことの2種類がある。


 伝えること。

 それは例えば、
 
 伝えたい、伝えなければならない、伝えた方がいい…、そんなこと。


 伝えないこと。

 それは例えば、
 伝えたくない、伝えてはいけない、伝えない方がいい…、そんなこと。


 伝えることと伝えないこと。

 ここまで歩いてきた私には後者の方が多い。


 それでいい。

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ワインの香り

 先日、3日だか4日だか続けて最高気温39度超え、という場所が紹介された。山梨県の甲州市だと。コウシュウ市て…。はて。どこじゃいそれ。勝沼あたりかいな。どれ、がさがさ……。ふーん、やっぱり勝沼だ。っと、塩山も含まれてるようだ。よくある平成の?合併の一つなんだろうね。まあ今さら言っても仕方ないけど、日本全国、耳になじんでいた名前がどんどん消え、なんじゃいそれ、な新市名があまりにも多すぎて私困るのことよ。

 そもそも山梨県内のアメダス観測地点名として勝沼はしっかり残っている。役所がありそうな塩山ではない。だったらTVの映像に市街地なんか使うなよ。ニンゲンなんか写すなよ。ワイン畑を使えよ。暑さにうだってぜえぜえ言ってるぶどうを写せよ。その方がよっぽどいい。今年の勝沼ワインは大丈夫かいな、とか、巨峰は無事育ってくれるのかいな、とか、やきもきさせてくれるではないか。

 ということとはあまり関係なくもなく、高校野球の地方大会が始まっている。こちらも合併したり、名前を変えたりして、えと、それどこ、な校名も少なくない。今年合併して1年目の清水桜が丘も駿河総合も記念すべき初戦突破だ。めでたしめでたし。が、それどこ?てな声は上がる。えーと、前者はサッカーの全国ブランドだった「キヨショー」母体で、後者は高校生のデパート(商業)イベントの地方ブランドだった「イチショー」母体…、いや、こっちは旧校舎をそのまま使った高校か。ま、ともかくワイン愛好家も高校野球ファンも、しばし「?」な中に取り込まれることになる今日この頃であった。

 ところで、高校野球といえば「タッチ」だ。南だ。南といえばマネージャーだ。シチュエーションはやや異なるにせよ、マネージャー稼業のかたわら、生徒会の中心メンバーとして仕切ってみるのもいいのではないか。楽しそうじゃないか。ましてや新設校。どうだろう。

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らしくあれ

 先日朝5時頃に目覚めたらやけに明るいでやんの。窓から外を眺めたら、げげっ、陽が昇ってる。なんなんだ。って、そうか。1年で一番お日様が出しゃばる時期に来てたのね、いつの間にか。

 そうだ。あれからもう3ヶ月が経つんだ。早いもんだ。みんな、新しい生活にすっかり馴染んだだろうか。ほら、そこのきみも、きみも、きみも。

 そして、そこのきみ、マネージャー稼業はどうなんだい。

 そして、そこのきみ、新しい楽器の感触はどうなんだい。

 まあともかく、いつだって「らしくあれ」ばいいさ。


 ぼくの大好きなきみたちへ

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ジョンが呼んだ

 めまいがした。歩こうとする足元やからだ全体がふらつく。

 なんだこの肌に絡みつく、まるで大浴場に入り込んだときに押し寄せてくるような熱気は。ああ、たまらない。そうなのだ。このめまいやふらつきはこの尋常でない気温の高さからきているのだ。決して昨夜そして今朝きみを抱…、うん、そのせいだけではない。ないと思う。思いたい。思おう。はは。

 空調の効いたホテルをチェックアウトする東京は午前中からひどく暑かった。大崎駅の改札口前で、私達(というか、私)は切符を買おうか買うまいか躊躇していたのだ。行先は「さいたま新都心」。発券機上の運賃図を見ると540という数字が読めた。えーと、540円の距離というか、かかる時間はどれくらいなのだ。東京暮らしから離れてもう20年以上。金額からとっさにつかめていた感覚はとうに失われている。

 行くのやめようかな。えー!せっかくここまで来たのに。だってなんか遠いじゃん。遠いったってそれほどでもないし、最初に行こうって言ったのあなたじゃない。でもふらふらするんだよ俺。(きみが朝から激しかったせいだぜ、とは勿論言わない。言えない) だいじょうぶだよ、電車の中は涼しいんだから。いや、駅ホームに辿り着くまでにきっと倒れるよ俺、だからいったん戻って涼もう、今通り抜けてきたビルの中でさ。

 こうして小一時間ロビーのソファでのびていた私達(というか、私)は、ほんのり残る甘い気だるさを背負いながらのろのろと再び出発駅に向かった。もうお昼だというのにね。山手線から京浜東北線を乗り継いで40分後、到着した駅を降りると、大きな建築物が迫り、視界を徐々に占めてくる。さいたまアリーナと呼ぶらしい。この頃になるともうすっかり回復していた私はすでにわくわくしている。昼食を適当に済ませ、足取り軽くアリーナに向かった。

 おおっ、見えたぞ。ジョンだ。私が知っているジョンの顔だ。

Kc280001

 ジョン・レノン・ミュージアム。いつか来よう、来ようと思いながら先延ばしにしてきた場所のひとつである。

 不謹慎かもしれないが、凶弾に倒れてから初めてジョンのファンに私はなった。それまではポールの紡ぐメロディだけに耳や目が向いていたのだった。ジョンの生き様やスタンスに共鳴し始めたのは、繰り返すが、彼の死後である。情けなくもあり、ずるくもある。でもまあ仕方ない。しかし、それも今は昔のこと。10代は遠くなりにけり。その後、彼に共感するほどの青臭さはなくなり、感性は水気を失い、あるいはすれてきた。要は、いっぱしのオトナに成り下がっていたのだ。

 ミュージアム各展示ゾーン(部屋)で、だから私の目を引いたのはジョン直筆の歌詞やメモくらい。レストランのメニュー紙の裏とか、何かのチラシの裏などに走り書きされた例えば「Help!」、「I'm a Loser」、「Imagine」、「Starting Over」に目が釘付けにはなった。このミュージアムは10に隔てられたゾーンを巡回することになっているのだが、9つ目あたりになると、さすがに少し食傷気味。

 10番目、「ファイナル・ルーム」と名付けられた場所に足を踏み入れる。壁から天井から、ボードから椅子から、すべてが白で統一されている。まるで「Imagine」のPVを見ているかのような光景。ちょっと疲れてもいたので白い椅子に二人座った。天井に届く目の前のボードの表と裏には、そのときどきに発せられた(歌われた)ジョンのつぶやきだのメッセージだのが日本語に訳されてアトランダムに連なっている。短文の羅列である。40数例はあっただろうか。椅子にもたれながら、話しもせず、じっと眺め、その羅列を天井から床に向けてひとつずつ読んでいった。きわめてシンプルな文ばかりである。いくつかここに載せてみる。


 ぼくのマネしちゃ ダメだよ
 歩けもしないのに 走ろうとしてたんだ


 どっちを向いているか わからなけりゃ
 どっちに進んでいいか わかんないだろ


 もう ニセモノにはうんざりだ
 ぼくはホンモノがほしいんだ ホンモノだけがほしいんだ


 心を開いて 「イエス」って言ってごらん
 すべてを肯定してみると 答えがみつかるもんだよ


 誰だって 苦しんだり 怖いめにあうために 生まれてきたんじゃない
 きみは どこへでも行けるのに どうしてそんなところに とどまっているんだい?


 真実をもとめて よりよい生き方を さがしてるって?
 そんなの 自分自身をみつめることから にげるための 言いわけだろ?


 そんなにがんばらなくてもいいんだよ
 たまには息ぬきが必要さ
 人生は かけぬけるもんじゃないんだ


 彼女がいないと ぼくはダメなんだ
 水のない花のように しおれてしまうし 太陽がてらないように さびしい
 ふたりで ひとつなんだ

 ━ John Lennon


 あらら。目尻からゆっくり流れ出したぬるい水が私の「オトナ」を溶かし、隠れていた「少年」をむき出しにしてしまったよ。オトナぶってどうすんのつかけん、だったんだよ。

 ここに来てよかった。

 この最後のゾーンを出たところ、さりげなく置いてあるオノ・ヨーコの文章に目をとめる。「…ジョンの魂は一つの場所に留まっていることができません。魂が死んでしまうからです。当初5年という予定が10年の長きに及びましたが、そろそろジョンは行かなくてはなりません。今年2010年9月をもって、このミュージアムを閉館させていただきます…」。←記憶で書き不正確も、およそこんな文面

 なんだって。閉館目の前じゃないか。…そうか。私はぎりぎり間に合ったのか。虫だかなんだかが知らせたんだなきっと。早くここに来いと。いくら私の普段の行いが良いからといったって、こほん、これは幸運でも偶然でもなく、やはり必然だったんだろうな。

 大崎駅でゆだっていたあのとき、諦めなくてよかった。ありがと。きみのおかげでもある。あると思う。思うかも。思ってやろう。…思え。


Kc280004


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おつかれさまの国

 これは期間限定のエントリーになるかも。ならないかも。どっちなんだ。さあねぇ。ふはは。とりあえず再アップ。


 一人見知らぬ地を1年間走りぬけたきみに。

 8月からまた未知なる道に足を踏み出すきみに。

 
 ついでに、この4月から走り続けたぼくにもね。

 そしてぼくと一緒に走り続ける、ミスして悔し涙を流したSちゃん、きみにもだ。

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 ある日、少女は伝えてきた。

「顔を見せてくれると、やっぱり雰囲気が明るくなります。元気になれます」


 ある日、少女は伝えてきた。

「今度イチゴジャムと梅ジャムを作ります。欲張ってオレンジマーマレードにも挑戦するかもしれません。うまくできるかなあ。おいしくできたら、持っていくので、食べてみてくださいね」


 ある日、少女は伝えてきた。

「ツバメの雛が5羽かえりました。皆元気で、とても可愛いです。去年は全部カラスに食べられてしまったけど、今年は反射板や鏡なんかを置いて対策とってるからきっと大丈夫だと思います。夏休み、私の家に寄ったときにはぜひ見てほしいです」


 ツバメはね、夏休みになる頃にはもう巣離れしてどこかに飛んでいってしまうんじゃないかな、とは、もちろん僕は返さない。

「ありがと。ジャムもツバメも楽しみにしてるよ」

 僕はそう答えた。


 君は何の気なしに伝えてくるのだろう。


 だけどね、君に伝えたいんだ。

 元気をもらってるのは僕の方さ。

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