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春一番

Ichiro_01


 このところ音楽にも読書にも「!」という経験がどうも少なくて、というより、聴いたり読んだりすることから離れていただけなのだけど。なんていうのかなぁ、こう、心や体に「入っ」てこないんだよなぁ。「染み」てこないんだよ。これじゃあもう音楽鑑賞が趣味です、なんて言えなくなってきたかも、なんて思いつつ、今年手に入れた(3ヶ月でたった9枚)CDを聴くともなしに聴いていた。

 ん、結構いいじゃん。と思わせたのが高橋優の『Break My Silence』(2013)だったりする。さして期待してなかった分、聴いたら「効い」た。なんだそりゃ。この調子で相対性理論の『Town Age』も聴いてみよ。やくしまるえつこの声に浸りたいんだ。

 と同時期に読んでいた、浅田次郎の『一路』にもハマってしまっている。只今下巻突入である。

 思い返せば、昨年薦められて借りた百田尚樹の『海賊とよばれた男』は結局手に取らず、そのまま返したし、こちらは読んだ桜木紫乃の『ホテル・ローヤル』と『起終点駅(ターミナル)』はつまらなかったし、くだんの浅田次郎にもなかなか手が伸びなかったのだけど、えいやって思ってページをめくってしばらくしたら、あらら、おもしれー!

 この『一路』はまず表紙絵に惹かれた。どこかで見たパターンだなぁ。あ、あれだ。三浦しをんの『風が強く吹いている』のそれにそっくりだ。「装画 山口晃」とある。調べてみたら、ビンゴ。

 『一路』は簡単に言っちまえば、幕末に参勤交代で中山道を江戸へと向かうストーリーである。なんだか内容まで箱根駅伝をクライマックスにもってきた『風が強く~』に似てないかい。もちろん作者が違うから味わいは異なる。『一路』にはあちらこちらにユーモアや馬鹿馬鹿しさが散りばめられているのだ。その意味で同じ浅田の『プリズン・ホテル』シリーズに通じる。

 まあともかく、音楽にも本にも春一番が吹いたのかもね。めでたし、めでたし。

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