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BOOKS 2009年

 いつぞや白状したように、今年読んだ本で思い切りぶん殴られたものは無い。まぁ次に期待しよ。出会いは必ず訪れるものだ。それも突然。いつだって。

 と言いつつ、ここに来ていくつか収穫と呼べそうなブツが現れたぞ。あらら。万城目学、三浦しをん、朔立木あたりの作品だ。特に万城目と三浦は読書好きの人から借りて読み、ハマってしまった。

Makime_princess
・ 万城目学  『プリンセス・トヨトミ』

 これを馬鹿馬鹿しいと一言で片付けていいものか。いいわけないよなぁ。物語の着想、というか、発想の桁が並外れている。秀吉の正室ねねの時代からハイテクを駆使した現在の日本までというスケール。どいつもこいつも立ちまくった登場人物達のキャラ。なんなんだこいつらのギャップの大きさは。ミスマッチさは。真面目であり、滑稽であり、悲愴ですらある。どこもかしこもでこぼこ。和田竜の『のぼうの城』をちょっと連想させる。ああ、堪んねぇ。

 代々伝えられたある使命を忠実に果たすべく、ある日黙々と大阪城を目指す120万人以上の大阪の男達。120万て…。東京から派遣された会計検査官の松平がその120万人と対峙する場面。一体なんなんだこれは。うう、堪んねぇ。

 確執のあった父が近づく死を悟ったとき、息子である松平に託そうとしたであろうもの。それに松平が気づいたことを仄めかすシーンこそ、このストーリー最大の肝なんじゃないかな。どうだろう。


 この物語に出てくる「空堀商店街」は実在すると、ぼくがきみにこの本を返したとき、きみは教えてくれた。だから行ってみたいと、きみは続けて言った。じゃあ一緒に行こうかと、ぼくは笑いながら言った。


 <その他印象に残った本>
・ 三浦しをん  『光』
・  〃     『人生激場』
・ 天童荒太  『悼む人』
・ 朔立木  『暗闇のヒミコと』
・ 小池真理子  『午後の音楽』
・ 桐野夏生  『天使に見捨てられた夜』
・ 香納諒一  『幻の女』
・ 伊集院静  『羊の目』
・ 白石一文(監修)  『この世のすべてを敵にして』


 <今読んでいる本>
・ 北川歩実  『金のゆりかご』


 <これから読むだろう本>
・ 和田竜  『小太郎の左腕』
・ 浅田次郎  『ハッピー・リタイアメント』
・ 白石一文  『ほかならぬ人へ』
・ 宮沢章夫  『時間のかかる読書』

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