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09年の収穫・前口上

 10月もわずか。今年の夏もいつの間にやら過ぎ、ずっぽりと秋だ。夏場は「明日の予想最高気温」を見てはTV画面に向かって怒鳴り散らすのが好きな私には、ちょっと物足りない季節でもある。

 秋か。昨年に遡るこの秋冬春夏秋という一巡りは誰がなんと言おうと激動そのものだった。近しい人との別れや出会いがいくつ続いたか。昨年9月に肉親の一人と、今年の4月に小さい頃から私を可愛がってくれた叔母と、それぞれ永遠の別れを告げた。それと並行して今年はじめの冬が終わろうかという頃、出会い(というより再会)があり、そのまま初春から真夏を駆け抜けた。が、それも秋風が吹く頃にはさよならだ。かと思えば、次の出会いがもう始まっている。気がつけばわざわざ出張先で落ち合い、今また来月のランデヴーを心待ちにしてたりする。まったくなんという1年だ。そして、なんという男なんだろう私は。

 来年のことまで言うなら、次の桜が咲き始める頃、私は私の「故郷」と別れることが決まっている。故郷のシンボルであるはずの人との別れ。帰るべき居場所の消滅。甘えてんじゃねえよいい歳して、てな内なる声は聞こえる。確かに聞こえるんだけどね…。

 とまぁそんな訳で、今年2009年は音楽や本になかなか関心の矛先が向かわなかった、ということになるのかな。そうなのだ。今年の収穫はMUSIC、BOOKSともども大して見当たらないのだ。音楽なら、松たか子とサンボマスターが日本勢、洋楽からはカエターノ・ヴェローゾとジェーン・バーキン。そんなもん。本は適度に読んでいた。村上春樹の新刊だって知り合いから借りてBOOK1を読むには読んだ。他にも手にした本はいくつもある。手当たり次第。しかしなぁ、これといって殴られたブツがないんだよなぁ。そういえば、映画を1本見たなこの夏。『劔岳・点の記』。っても、面白くはなかった。というか、期待したほど心揺さぶられることはなかった。真保裕一の『灰色の北壁』(こちらは小説)が広げてみせたヒトの愛すべきだらしなさと孤高さとはえらい違う。違いすぎる。救いは香川照之の演技とスクリーン一杯に広がる山や原野の美しさかな。が、そもそも私の意識の大半は映画とは別のところに向けられていたんだそのときは。多分。

 だもんで、例年やってる「順位づけ」なんかできたもんじゃない。アップしないかもしれない。だったらなんで「前口上」なんて言うのだ阿呆、なんて突っ込まんといて。アップ「しないかもしれない」、とは「するかもしれない」と同義であるのだ。かか。まぁ風の向くまま。気の向くまま。

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