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80年の周辺 3

 ■新生ボズ3作

Boz_silk
 初期の逸品はここで置くとして、私のボズ・スキャッグズは『Silk Degrees』、『Down Two Then Left』、そして『Middle Man』。つまり70年代後半~80年で終わっている。80年代後半に出た『Other Roads』はお話にならなかったし、『Fade Into Light』というセルフ・カバー集にほんの少しそそられたことを除けば90年代の『Some Change』だの『Come On Home』だの今世紀に出た『Dig』だの、そのどれもが記憶に残るものではなかった。というより、ただ単に私が飽きていたのだ。なんだそのくせまだ追いかけているんじゃないかお前は。などと私の言行不一致を突いてはいけない。ふは。

Boz_down
 さて、2つ目の角を左に曲がった先にたたずむ彼は固めに茹でられていた。←なんだこの表現。
 「ハード・タイムズ」は不思議な曲だ。これほど重量感がありながらポップであろうとする彼の音は他のどの作品にも見当たらない。ポップなくせに、しかも聴き手に媚びようとはしていない。まったくなんという離れ業なのだ。「ア・クルー」間奏のつややかなリード・ギター。「二人だけ」に集中したおかげで世間の垢にまみれる難を逃れた「トゥモロウ・ネヴァー・ケイム」の叙情。これらを合わせた3曲の味わいだけでご飯10杯はいける。77年の『ダウン・トゥー~』はそんな一品である。

Boz_middle
 そして80年の『ミドル・マン』。
 やっぱり彼の血や肉には重いリズム&ブルーズ、ソウルが流れている。どんなに垢抜けた、あるいは洒落たアレンジを施されようが、体に染み込んだルーツはどこかで出てしまうのだ。とかいいながら、軽薄な私は1~5曲目そして7曲目がお目当てで聴き漁っていたのだった当時このアルバムを。首ったけだったのだハードなたたみかけに。ダイナミックかつ軽妙な展開に。そして押さえられた甘さに。ついでながら、ばらばらになりがちな各色を一枚の絨毯に織り上げていたTotoの演奏が水を得たとと、もとい魚であったこともつけ加えておかねばなるまい。


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