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マイ・オムニバス VOL.25 後

【ジェフとエリック】 76年 4/8

11 今夜は恐いぜ / エルトン・ジョン
12 ロンリー・ナイト / キャプテン&テニール
13 イーヴル・ウーマン / ELO
14 ドゥー・イット / スリー・ディグリーズ
15 ロックで突っ走れ / バッド・カンパニー
16 心のラブ・ソング / ポール・マッカートニー&ウィングス
17 トゥモロウ / デヴィッド・キャシディ
18 オール・バイ・マイセルフ / エリック・カルメン
19 セクシー・バスストップ / オリエンタル・エクスプレス
20 テイク・イット・トゥ・ザ・リミット / イーグルス

 一体いつからジェフ・リンはあのきらびやかなスペース・ワールドを手に入れたのだろう。一体いつからエレクトリック・ライト・オーケストラという長い呼称が使われなくなったのだろう。
 私が知っているのは弦楽器が縦横無尽に舞っていた頃の彼らだ。ドラムスやシンバルが主役さながら舞台の真ん中でどったんばったん飛び跳ねていた頃の彼らだ。もういなくなっていたはずのロイ・ウッドの影を引きずっていた頃の彼らだ。後に花開くきらびやかさの芽が散見されるとはいえ今回収録した「イーヴル・ウーマン」にELOという略称はまだ似合わない。幸いなことに。いや、残念なことに、か。いずれにせよエレクトリック・ライト・オーケストラという名前はこのあたりを境に消えてしまう。
 キャプテン、ジェフ・リンの乗る"新しい"宇宙船ELO号は私の知らないところで打上げられていたのだ。ときに70s後半~80s前半。私が洋楽に見切りをつけていた頃。たまやー。かぎやー。夜空一面を覆う花火の大乱舞を知るのは後々のことである。幸いだったか。残念だったか。

 ラズベリーズなるバンドがリリースした「ゴー・オール・ザ・ウェイ」と「レッツ・プリテンド」2曲はこの【70sマイ・オムニバス】全600曲がたとえ30曲に絞られようと必ず残る。残す。なんだまた同じこと書くのか。繰り返すのか。いや、何度書こうが構うもんか。30席中2つをラズベリーズに与えてやる。エコヒイキだと言われればその通りだ。ああそうだとも。しかしだ。今一度この2曲を聴いてみるがいい。
 「ゴー・オール~」ならザ・フーばりのギター・リフで幕を開けるイントロに高ぶらされた気持ちがちょいと変調されたメロでおおっとさせられるではないか。琴線のあちこちに触れる旋律に乗せられたボーカルや楽器群が緩急自在なアレンジを施されて運ばれてくるではないか。甘酸っぱさや切なさや、ではちきれんばかりの思いがギター、ベース、ドラムスに込められてがんがん鳴っているではないか。
 激しさをぐっと抑えた「~プリテンド」だってそうだ。鼻にかかるボーカルが思わず裏返る瞬間が見えるではないか。振り払っても振り払っても耳からはがれ落ちない不朽の旋律が胸を締めつけてくるではないか。永遠の少年少女に、永遠に刷り込まれる酸っぱさや甘さそして切なさとはこういうものではなかったか。
 鼻垂れ小僧を溶かしまくったこの2曲の主犯格エリック・カルメンというシンガーはエルトンだのポールだのビリーだの…に並ぶ70sが産んだ稀有なメロディ・メイカーの間違いなく一人である。彼がソロに転じて放った「オール・バイ・マイセルフ」は仰々しいアレンジで少年の腰を少し引かせたものの、そのことを改めて証明してみせた。そしていつのまにか歌い手は消えていった。…ということにしたい。まだ現役かどうかなんて知りたくはない。


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Comments

ここにあるマイオムニバスはどうやったら
聞けるのでしょうか?
ポールロジャース来日で70年代音楽が再び自分に
やってきてしまいましたので。

Posted by: 石井 | Oct 09, 2005 at 19:24

そうですか。「70年代音楽が再び」石井さんの元に「やってきてしまいました」か。むはむは。いいですねぇこのフレーズ。それはそれは素敵なことですよって。そも、この「マイ・オムニバス」シリーズをぜえぜえとアップし続ける私の励みにもなるってもんです。あと少しでVOL.30に届くこのシリーズに最後の鞭を入れて下さる気が。ふは。

で、申し訳ありません便利でなくてここ。お尋ねの件ですが、いくつか方法があります。


(い) http://tsukaken.moe-nifty.com/bolan/2004/02/post_4.html 

にアクセスする。ここから「VOL.2」、「VOL.3」…と順番に飛ぶことができるよう文章の最後にリンク先が張ってある。

(ろ) 右サイドの検索窓にキーワード「マイ・オムニバス VOL.(お探しの)半角数字」と入れてみる。っと、その前に、窓の下にある「進めなまけもの内」左の○中にチェックが入っていることを確認して。

(は) 同じ右サイドのCATEGORYから「MUSIC」をクリックして、スクロール・アップをひたすら続ける。


最初(1970年)からご覧になりたければ、(い)の方法が手っ取り早いかも。


……え?違うって? そんなことを尋ねてるんじゃない?
どうやらその通りですね。石井さんのコメント中「聞ける」を「開ける」と勘違いしたようです私。すみません。
えーと、CD屋さんに向かうのがやっぱり近道なんじゃないでしょか。(←こんなん答になってませんね)

Posted by: つかけん | Oct 09, 2005 at 20:29

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