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魔神にあらず

 あああ。またやっちまったよ。

 確かにストレートは140キロ台に乗ってきてはいるさここにきてようやく。フォークが、あのフォークがフォークであるための。でもね…。やっぱり無理なんじゃないかあの佐々木を佐々木に求めるのはもう。

 「ピッチャー……に代わりまして、佐々木」
 「あああ。もうダメだ」
 敵に、そして敵のファンにかつてそうつぶやかせたであろうオーラはもはや望むべくもない。夏でもないのに首から滴らせる汗を拭おうともせずキャッチャーのサインを覗き込む姿。全身から発していたあのオーラ。今や先のアナウンスは敵に期待を、味方に不安をよぎらせるそれに転じてしまった。なにしろ汗を垂らしていないのである。オーラが出ていないのである。誰にでも打たれそうな予感を持たせるごく普通の、いや、それ以下のクローザーになってしまったのかもしれない。もはや「ササキ」という響きに、「22」という数字に、神は宿っていない。

 「ピッチャー佐々木に代わりまして、牛島」

 それしかないだろが。

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