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マイ・オムニバス VOL.12 後

【雨はふきげん】 73年 9/11

11 セレブレイション / PFM
12 悲しみのアンジー / ローリング・ストーンズ
13 ブラザー・ルイ / ストーリーズ
14 愛の伝説 / ミシェル・ポルナレフ
15 ジョーカー / スティーヴ・ミラー
16 ママはごきげん / ポール・サイモン
17 タッチ・ミー・イン・ザ・モーニング / ダイアナ・ロス
18 トゥナイト / ラズベリーズ
19 マスクラット・ラブ / アメリカ
20 ウー・ベイビー / ギルバート・オサリヴァン

 そいつらはある日突然やってくる。突然というくらいなのだから、アポなぞあろうはずもなく、こちらがトイレの真っ最中だろうが、ちょうど飯食ってるところだろうが関係ない。なにしろ、いきなり、なのである。が、全然構わないつかけん君なのであった。新しもの好きで通る少年は不意の訪問に目くじらなど立てないのだ。どころか、大歓迎なのであった。食べかけの蕎麦を放ったらかし、気がつけば玄関先で迎えているに違いないのだ右手に箸持ったまま口はまだもぐもぐと。飲み込めよ早く。
 生まれはどこ。なに!イタリアとな。そりゃいいとこやがな。で、お名前はなんと。え?なに。も一度言うたんてっか? はぁ、ぷれみあーたふぉるねりあまるこーに。菓子屋の看板? さいですか。ええお名前で。…へぇ、ぴーえふえむでよろしいとな。
 思い返せば、このPFMにしても、フォーカスにしても、非英語圏産との出会いは常に新鮮であった。とりもなおさず英米にばかり目が向いていたそれは証でもあるのだから、ある意味彼らに対してそりゃ失礼には違いない。しかし、落ちるのが鮮度の宿命というものだ。目新しさだけが魅力だったのならやがてバイバイしてるはず。なにしろ新しもの好きであるということは、飽きっぽいということなのだ。結局、他の誰にも取って代わらない、彼らは彼らなのだと思わせてくれた連中のみが今も生きているのだ、記憶の中に、ライブラリーの中に。
 オランダなら先のフォーカスが。シンガポールならディック・リーが。ナイジェリアならキング・サニー・アデが。ブラジルならデオダートやカエターノ・ヴェローゾが。

 という訳で、ストーンズ屈指の叙情とか、ダイアナ・ロスこれが最後の輝きとか、珍しくオケを振り切るポルナレフの強引さとか、ロケット搭乗直前のカウボーイ、スティーヴ・ミラーとか、『ひとりごと』を切り売りされたポール・サイモンの恨みつらみ溢れた独占インタビュー記事とか…ホラ吹くなよつかけん。書こうと思っていた他のあれやこれやは、もうどうでもよくなってきたのだった。なにしろ昨日今日とドブさらいのハシゴなのだ。くたくたなのだ。もう寝るのだ…なにこんなところで近況報告してんだおまえは。

Pfm_photos


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