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ラブ・ソング

 The Police  「Can't Stand Losing You」  1978年

 胸の奥の熱き想いは表に出さないからこそ粋である。相手に知られることのない炎はひそやかだからこそ美しい。相手にほんの少しでも、しかし、たった一かけらでもこの想いが伝わってしまっているなら…と、どきどきはらはらしちまう瞬間は切なく、甘い。

…などという「演歌」なシチュエーションとはおそらく無縁に違いない、ほとばしるこの溶岩を浴びてみろ。歌詞なんぞ知らずともぐんぐん押し寄せてくるこの大波をかぶってみろ。
 振り絞る声にありったけの思いを込めたStingのハイトーン。タイコ抱えたこんな細腕など砕け散っちまえっ、なStewartのバズーカ砲。行く手をさえぎる岩なぞ踏み潰してひたすら進むAndyのキャタピラ・ギター。「あなた」への想いは一直線。無敵である。世界を向こうに回すとも。

 お子様御用達だとタカをくくって通り過ぎてしまったバンドの名。それがポリスである。火の出るようなこの曲は当時私の知らないところで鳴っていたのだ。何をしていたんだ私は。もう失ってしまった「あなた」への想いはどうやって埋められていたんだ。まさか財津和夫の声で歌われる「サボテンの花」に胸えぐられてたんじゃあるまいな。

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Comments

はじめまして。
ココログルで「洋楽」を検索してたら「Police」の文字を発見してたどりつきました。
3人をここまで見事に表現した文章を目にしたことがありません。
日本公演での彼らはまさにこの通りでした。
・・・再結成しねえかなあ、ヤツら。

Posted by: SYUNJI | Jan 11, 2004 at 23:25

コメントありがとうございます。
そうですか。SYUNJIさんは目に焼きつかれた訳ですね彼らのステージを。未体験な私には羨ましいことでして。
未体験といえば、そもそもあまりライブには足を運べる金と時間と、それになにより意欲がなかったりしました(笑)。地方都市の悲しい性とも呼びます。
ところで、SYUNJIさんの「言黙」拝見しました。「日本一腰の引けた音楽文化評論を目指す」。いいですねぇこれ。テキストを主体にされてるところが私と似ていて嬉しく思いました。っても、私の場合、ウェブログの仕組みをよく分かってないだけなんですけどね(笑)。

Posted by: つかけん | Jan 12, 2004 at 00:12

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